投稿日:2016-07-28 Thu
以前、歯科衛生士として障害児歯科治療に携わっていた身としては、戦慄する事件が起こりました。
考えられません・・・・・・・
正常な大人でさえ、歯科治療は不快だし、怖いものです。
あのキーンという音 ガガガガっという振動 表面麻酔をするとしても、怖い歯科注射
何をされるのかわからないという不安で、暴れまわる障害児の歯科治療は野戦病院の様子でした。
しかし、何回か来院するうちに、
暴れて、泣いて、蹴飛ばして、ツバを吹きかけて、抵抗しても
治療が終わると、なんだか単に、いじめられているわけではないのだとわかるのか
汗と涙で、びしょびしょの顔で、 「・・・・・ありがとうございました・・・・」と叫ぶように言って帰ってゆく・・・
また来ると、同じように暴れるのですが、
だんだんと親しみがわいてくるのですお互いに。
ある日、病棟から大きな乳母車に乗せられてきた子がきました。
障害を持った子です。
私は動けず、話せず、理解できない子供だと思っていました。
でも 「今日は、火曜日で面会日だから、お母さんくるといいね。」と
何の気も無しにはなしていたら、 「うん!」と大きな声で、返事したのです。
私はとてもびっくりし、とても反省しました。
こちらからの一方的な判断で、決めつけてはいけないことを
あの出来事があったので、私はあそこで、6年間仕事ができたと思います。
犠牲になられた、沢山の人々まだまだ楽しい生活ができたのに、残念です。
心からご冥福をお祈り申し上げます。
△ PAGE UP